今回は2019年ドラフト1巡10位で
獲得したLBブッシュについての
紹介記事の後編です。
ブッシュの辿ってきた道筋について
前編では紹介しました。
後編では彼がどんなプレイヤー
なのかを中心に書いて行こうと思います。

・Devin Bush Jr.  LB No.55
bush


 ~簡単な略歴~
・College:Michigan
・Draft:2019 Round1 Pick10
・Pittsburgh Steelers (2019-)
・Big Ten Defensive Player of the Year (2018)
・Big Ten Linebacker of the Year (2018)
・Consensus All-American (2018)
・Second-team All-American (2017)
・2× First-team All-Big Ten (2017, 2018)

~選手としての特徴~
Born: July 18, 1998 (age 21)
Height: 5ft11in (1.80m)
Weight: 234lb (106kg)

LBのポジションとしてはサイズが小さいです。
その弱点をエリートな身体能力と
父親譲りの知能で埋める。
そんな選手がブッシュなんですね。

○長所
ブッシュの長所として挙げられるのは、
まずは現代型のLBに必須のスキルとされる
カバーが素晴らしい点です。
ゾーンで下がるのがとても優秀で、
マンカバーでもTEやRBにピッタリ付いていけます。

更にブリッツがかなり上手いのも長所です。
優れた技術を駆使して相手のQBまで到達できます。

加えてラン守備でも活躍を見せます。
優れた観察眼で相手の狙いを察知し、
素早い動き出しでランナーを止めることが出来ます。

中でもタックルの成功率が非常に高く、
ハイライトになるような、
えげつないヒットも決めていたりします。

まとめますと、縦にも横にも
まさしく縦横無尽に絡めるのが、
ブッシュの一番の長所と言えるでしょう。
特に3ダウンは彼の見せ場となりますね。

○短所
短所としてはまずサイズの小ささによる
カバーの限界が挙げられます。
ピッタリ付いていけるものの、
最後のところで負けて相手を掴んで
しまうようなプレーが散見されます。
特にTE相手のカバーでは頭の上を
通されることが多く弱点と言われていますね。

ラン守備ではガードなどが2列目まで
上がって来た時にブロックを外すことが苦手です。
RB相手には技術で圧倒出来ますが、
OLやブロックの上手いTEを相手取ると
何も出来ずに完璧にブロックされる場面も
しばしば見受けられます。

カレッジでは見たことがないレベルで
サイズと身体能力と技術が同居したNFLの
プレイヤー相手にこれからどのように
立ち向かって行くかが鍵となりそうですね。


~スタッツ~
ウルヴァリンズ時代のスタッツをば。

2016 FR: 7G 11Tackles
2017 SO:13G 95Tackles 5.5Sk 1Int
2018 JR: 12G 66Tackles 4.5Sk

ぱっと見ではTOP10で呼ばれるような
数字ではありません。
特にタックル数はILBのプロでの活躍と
相関があると言われているところです。

shazierが144tackle、mosleyが106tackle、
leonardが114tackle、vander eschが141tackle、
wagnerが147tackle、kuechlyが191tackle笑

いやいやキークリ-マジかよ・・・
というのは置いておいて、
タックル数100というのは、
NFLで活躍できるかどうかの指標の一つと
よく言われますので、その懸念はあります。

しかし何故こんなに少ないのでしょうか?
答えはウルバリンズの#Dとブッシュの使われ方に
あったのではないかと思います。
後のドラフトで1巡と3巡で呼ばれることになる
ギャリーとウィノビッチがいたミシガン#Dは
DLだけで強烈にプレッシャーをかけられました。
よって#Dを統括するブッシュとしては、
真ん中で我慢するシーンが多かったんですね。
特に前後どちらもカバーできるブッシュですから、
スナップ後一呼吸置いた後のプレーを求められて
いたのではないでしょうか。

2年目のシーズンの方が数字が良いのは、
LBの相棒としてfifth-year seniorの
Mike McCrayという選手がいたからかなと。
キャプテンであった彼も何でもできるタイプの
素晴らしいLBでしたので、ブッシュは割と
のびのびとやっていられたのでしょう。

このように少ない理由は確かに存在するとはいえ、
懸念事項としては十分かなと個人的には思ったり。
でもそんなこと言ってたらプレシーズン初戦で
10タックルかましてきたり・・・
数字は嘘をつきませんが、
チームスポーツであるアメフトでは、
使われ方で大きく数字が変わってきますから。
これこそが予測が難しい原因であり、
はたまた面白い要素なんですよね。

結局素人に過ぎない私としては、
過度に心配しすぎず、
彼の良いプレーの一つ一つを
楽しんでいこうかなと思います。
We have to change from doubters to believers.
と偉い人も言っていることですしね


ここまで前後編の2回にわたって
ブッシュを紹介して来ました。
笑顔の可愛いブッシュについて少しでも知って
いただけたのであれば幸いです。
最後になりますが、彼の一番の長所は
ハードワーカーなリーダーであることだと思います。
チームを背中で引っ張っていける選手はやっぱり
貴重ですから、怪我だけには気を遣いすぎるぐらい
気を付けて10年以上の素晴らしいNFL人生を
過ごしていって欲しいものです。
そうしてくれれば私がジャージーを購入したのも
浮かばれるのでね笑

それでは皆さん今後もNo.55に注目して
スティーラーズの試合を見てみてください。
鉄太郎でした